よき哉よき哉

とある女王のところへ面接に赴き、
「あっし、最高の三助となり、女王のお世話させていただきます!」
と、できる限りの自己PRをしてきたものの、数日後に書面にて
誠に残念ですが、学歴とビジュアル面が合格ラインに達しなかったため不採用とさせて頂きます。
あなた様の今後のご活躍心からお祈りしております。
という不採用通知がきた。


「本当に祈ってるのか?! 本当だな?! 俺が就職できないのは
きっとあっしの賢さとアンタらの祈りが足りないからなんじゃないのか!?」
などとアホくさい独り言を叫んでいると、そこに神様が表れ。
「おぬし、生まれ変わりのけ?」
との調子でこちらを誘ってくるのです。


「あっし、賢くなりたい」
「賢くなりたいのかい、地球上で3番目に賢いのはカラスじゃ、イルカよりも賢いんじゃ」
「え?イルカよりも賢くて、それで空も飛べるの?じゃあカラスになりたい!」
神様はオッケーと私を魔法でカラスへと生まれ変わらせてくれたのです。


「やったー、カラスになれたぞぃ」
軽やかに飛び立とうとする私に、
「あ、言っとくけど、地球上でいちばん賢い動物は人間だからね」
なんてこと、おっしゃるのです。
「え〜? じゃあ実質ランク落ち!?」
自分が地球上でいちばん賢い動物だと気づかなかった彼。
まあでも輸入盤が禁止になる前にカラスになれたことはラッキーだったのかもしれません。